第1回 この世と出逢い直す技法、あるいは哲学 |
哲学は、《在る》ことへの驚きの感覚(タウマゼイン)を取り戻し、世界とあらためて出逢い直す技法です。
その醍醐味や歓びや意義を、映画や雲の不思議なありかたを手がかりに、具体的に実感していただき、否定的なもの(たとえば死)を肯定形へ変える、哲学の息づかいと凄みと技法をお伝えします。
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第2回 日常という奇蹟──存在神秘の証明 |
この世この生の無意味さ・はかなさ・よりどころのなさが、じつはこの世この生の最大肯定の論拠であることを、旅、遊び、恋愛、団欒、芸術などの具体的現象を通じて、明解にお話しする。
存在それ自体がとほうもないご馳走であることを知れば、さらに「共に在ること」の不思議さの念も浮かび上がるはずです。
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第3回 世界劇場論──新しい時代の自己 |
世界劇場の考え方を導入することで、わたしたち人間存在の正体を、「何者でもないもの(ウーティス)」として見届けます。そうした世界観と自己論をふまえるとき、こうして当たり前のように他者と「共に在ること」の、とんでもない不思議さと深さとが、自ずから論証されてもきます。
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第4回 海のように生きよう──共に在る不思議と歓待の倫理 |
在ることの不思議と共に在ることの凄さとをベースにして湧き出てくる、新しい時代の生き方や倫理を模索します。
それは、《いやなこと・ゆるせないこと(悪)を、ゆるせないまま嘆き哀しみながら、それでもなおゆるそうとする》、じつに逆説的なライフスタイルとなることを、平易な言葉でお伝えします。
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