せんせい、わたしの話を聴いて
〜スクールカウンセラーが語る子どもたちのこころ〜

ゲスト:林 マサ子(公立学校スクールカウンセラー、臨床心理士)
     東岸 和子(公立学校スクールカウンセラー、臨床心理士)
     藤澤 真智(公立学校スクールカウンセラー、臨床心理士)
コメンテーター:兒玉 憲一(広島大学大学院教育学研究科 教授、臨床心理士)
聞き手:RCCアナウンサー 山原 玲子

人生でもっとも楽しいはずの子ども時代。でも、子どもによっては、それがある時から苦しい、悲しいときに変わります。学び、遊び、育つための舞台である学校が、ある時から辛い、怖いところに変わるからです。不登校、いじめ、校内暴力はどの学校でも珍しくありません。学校で殺人事件さえも起きます。こんな子ども受難の時代に、心の専門家「スクールカウンセラー」が学校に配置されて10年たちました。来年度には、全国の中学1万校にすべて配置されるそうです。そこで、広島大学ラジオセミナーでは、中学や高校で活躍中の経験豊かなスクールカウンセラーをゲストに迎え、いまの子どもたち、親、教師、そして学校について、こころのケアの観点から考えてみます。このセミナーを通して、どうしたら子どもたちが、そして大人たちが元気になれるか、そのヒントを見つけてほしいと思います。

<放送のご案内>
第1回2005年1月8日(土)午前6時00分−6時30分 RCCラジオ
第2回2005年1月15日(土)午前6時00分−6時30分 RCCラジオ
第3回2005年1月22日(土)午前6時00分−6時30分 RCCラジオ
第4回2005年1月29日(土)午前6時00分−6時30分 RCCラジオ

第1回 「カウンセラーが学校にやってきた」
スクールカウンセラーとして初めて学校に派遣されたとき、子どもたち、親、教師の反応はどのようなものだったか。また、教師中心の学校に入ったカウンセラーはどのようなことを経験したか。
まだスクールカウンセラーが普及していなくて、教師もカウンセラーも何をしたらよいか若かった頃を振り返り、この10年の変化を語り合います。
第2回 「カウンセラーって、どんな人」
スクールカウンセラーが学校という場に慣れ、子どもや教師のこころの問題が見て始めたとき、最初にやったことはどんなことか。病院などのカウンセリングと学校のカウンセリングはどう違うのか。
スクールカウンセラー自身が、それまでの考え方ややり方を変えたことはどんなことか。学校にカウンセラーがいて当たり前となり、子どもたちや教師の中にどんなカウンセラー像が出来上がっているか。教師とは違うカウンセラーが学校という社会にどのように受け入れられたか、子どもの声もまじえて語り合います。
第3回 「カウンセラーが来て変わったこと」
スクールカウンセラーは、子どものカウンセリングをしているだけでなく、教師の相談に乗るし、教師の研修も手伝い、会議にも出る。そんなカウンセラーがやってきて、学校はどんなところが変わったか。子どもや教師は元気になったか。学校は、危機的な事態にうまく対処できるようになったか。
学校というシステムが改善されていく上で、スクールカウンセラーが役立った点を、教師の声もまじえて話し合います。
第4回 「子どもたちのためにもっとできること」
スクールカウンセラーは、週2日しか学校に来ない。いざというときに、いないことも多い。すべての中学に配置されるには、専門家の数が足りない。そもそもカウンセリングでできることは限られている。でも、スクールカウンセラーは子どもたちの心を守るためにもっと多くのことができる。そのためにこれからどうしたらいいのか。
スクールカウンセラーのこれからの課題や可能性について語り合います。


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