中国放送 2つのテレビスタジオ・副調整室をHD化


2006年までに広島地区でも予定されている地上波テレビ放送のデジタル化に伴い、(株)中国放送では放送設備の更新・新設に併せて順次、HD(デジタルハイビジョン)化を図っていますが、1昨年10月の大型中継車の更新に続いて、この3月にニュースサブ(サブ=副調整室)をHD仕様で新設、また4月6日に番組制作用のBサブをHD仕様で更新しました。中継車からサブまでのHD化は在京のキー局、在阪の準キー局などを除く地方民放局としては非常に早い導入です。
 新設のニュースサブは、報道支援システムとOTC(ワンタッチコントローラー)をリンクさせ、報道記者の取材先でのパソコンによる原稿作成、本社デスクのキューシートの作成からニュース番組送出まで、自動送出できる最新のシステムです。番組の送り出しはサブ内のオペレーター1人と、同じく新設されたニューススタジオ内アナウンサーの2人で行い、緊急時はスタジオ内要員1人でも可能なシステムとなっています。システム設計は池上通信機(株)で、設計開発期間は1年です。
更新した自社番組制作用のBサブもニュースサブ同様、Bスタジオのカメラ、レンズからシステムまでHDで構築していることで、現行のアナログ方式の放送に変換しても非常にきれいな映像をお届けできます。システムはニュースサブと同時期に検討に入り、映像システムは池上通信機(株)、音声調整卓は花岡無線電機(株)で設計、施行しました。Bサブでは、ワイド番組などの他、プロ野球や駅伝、サッカーなどのスポーツ中継番組を制作します。新Bサブでの初めてのプロ野球中継は、明日4月13日(金)のRCCテレビ金曜ナイター『広島対ヤクルト戦』からです。
地上波デジタル放送のスタートで、視聴者にとってはテレビの映像がきれいになる、多チャンネルになるなどの利点がある一方で、地方の民間放送局にとっては厳しい経営状況の到来が予測されますが、中国放送は施設・機材の更新でより見やすい映像をお送りする体制をつくるとともに、今春テレビの自社制作率を20%とするなど「地域応援放送局」としての取り組みを積極的に進めています。



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