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2004年10月23日 |
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■知ってました?全国トップの「集落法人」
後継者不足、価格の下落、農地の減少、競争激化などなど、農業を取り巻く環境は悪化の一途をたどっています。そんな崖っぷち状態の中、全国から注目を浴びているのが、新しい農業経営モデル「集落法人」。なんと、広島県はこの法人数が全国トップ!
そこで早速、集落全体で農地を一括管理して大規模農法による低コスト経営をしている、県内二つの法人を取材してみました。
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「もともと農業というものは個人経営でした。それを法人化するとどうなるか。たとえば、作物品目が整理統合できるし、農機具等の設備投資負担も軽減することが可能となりますから、全体のコストも下がる。また、時期担い手となる若い従事者はサラリー支給を受けられるし、高齢者や兼業従事者もそれぞれの能力や時間に応じてオカネをもらえるわけです」
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「小泉構造改革の規制緩和・自由競争に対して、この集落法人は、まとまることによって規制を作ろうという動きですね。面白いナ!」
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■本気でやれば、儲かる&おいしいビジネス?!
芸北町の「法人 うづつき」は、1995年に設立。構成農家16戸、経営面積は32haで、中心となる作物はあきたこまちですが、経営計画ではコメのほかにトマトの栽培などの多角化と、ブランド力の強化を目指しています。
組合長の小川和夫さんが「広島の米、というのでは面白くない。芸北の米が美味しいんだとアピールしたい」と、夢を語れば「農業は本気でやればけっこう儲かる、おいしい仕事だと思いますよ」と若い従事者のひとりである息子の誠さんも、まけじと意欲満々。
大型機械の操作は若者にまかせ、高齢者には上水道等の管理を割り当てたりできるのも法人のいいいところ。収入のリスクが高い農業に会社方式を導入し、給料を保証したうえで農業を続けてもらいたいという思いで、法人化に踏み切った小川組合長。その先見性はしっかりと実を結び始めているようです。
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「いやぁ、前向きです。集落法人が全国トップという広島の背景には、65歳以上の就農者が全国3位、一戸あたりの平均耕地面積全国39位という現実が見えます。つまりお年寄りが多くて耕地面積が狭い。このままじゃ跡継ぎがいないぞ、という危機感もあるんですね」
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「定年になってから帰農される人も多いと聞きます。ということは、広島は他の都市に比べて自然が豊かであることの証明になりますよ。ブランド化を目指しているのも好感持てます」
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■ぞくぞく登場、集落法人新顔の心意気
構成農家37戸、経営面積32haで去年設立したばかりなのが、久井町の「法人 あぞうばら」。会社の取締役会にあたる「理事会」のもと、総務部、生産部、機械部の3部体制で運営されています。過剰な投資を極力抑えるために、ちょっとした施設などは個人所有のものを買い上げて使用したりと、地域密着法人ならではのアイデアも。新顔と言えど、こちらでは中高年が中核(笑)となっていますが、やはりとっても前向き。より効率的で安定した経営体制を実現するために、農地全体を一体で管理できる法人ならではの対策を検討したり、新しい地域の特産品として、一昨年からハボタンの生産も開始するなど、次世代へのシステム作りにも余念がありません。う〜ん、集落法人のポテンシャル、恐るべし!
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