「第5回RCCエコロジーファンド」には県内から37団体の応募があり、5月14日(木)に行われた環境有識者5名による審査の結果、RCCエコロジー大賞〜1団体(助成金30万円)、エコロジー賞〜4団体(同15万円)、奨励賞〜4団体(同5万円)、特別賞〜4団体(同5万円)が選ばれました。 6月19日、RCC文化センター(中区)で表彰式が行われ、中国放送の安東社長から受賞団体の代表者に、表彰状と助成金が贈られました。 引き続き、RCCエコロジー大賞受賞の環境省 瀬戸内海国立公園宮島地区パークボランティアの会及びRCCエコロジー賞受賞の各団体の活動報告が、一般公開で行なわれました。 広島工業大学環境学部地球環境学科今岡務教授(工学博士)による記念講演「リサイクル文化とボランティア文化」も開催されました。 |
評価 及び 活動内容 |
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RCCエコロジー大賞
環境省 瀬戸内海国立公園 宮島地区 パークボランティアの会 (廿日市市宮島町) |
生き物を守る自然観察会、子供パークレンジャーの活動支援、自然環境を守るため
整備・補修・清掃をするなど、継続的な意識啓発と共に、子供たちの未来にもつながる
幅広い活動多彩な活動。(財)日本自然保護協会の全国調査の一環として宮島と廿日市の海浜植物群落調査18箇所も実施。宮島(国立公園、世界遺産)の保護と適正な利用に寄与するため、環境省中四国地方環境事務所と連携。今年3月のRCCエコ・ウォークに、全面的にご協力いただいた。宮島をますます盛り立てていただきたい。
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RCCエコロジー賞
登山と写真を楽しむ会 (全県) |
平成15年、西中国山地登山中、絶滅危惧種IIの「キレンゲショウマ」の撮影に成功。自生地を守るため「キレンゲショウマ現地保存基金」を開設。登山と写真を通じて、自然を愛し人生を楽しむ会。年間約50回の登山のうち、清掃登山は約40回。県外にも活動が広がり、石見銀山街道の清掃など各県との連携も進んでいる。今年は、登山道の整備にも取り組んでいく。
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RCCエコロジー賞
芸北町自然保護レンジャー (山県郡北広島町) |
’95年に森林インストラクターや環境カウンセラー、レンジャーを中心に結成。西中国山地国定公園芸北地区で、森林や絶滅危機にある湿原の再生と保護、登山道の整備、植林など森を守る活動を継続してきた。’03年から一般公募のイベントにも取り組み、自然観察登山や子供たちと野鳥ヤマネの巣箱制作、設置、生態や森林生態系の観察、記録を実施。天然林の台風被害調査や、生態系全体を守るため、被害が芸北地域に広がっているナラ枯れ病被害拡大の予防や被害木の処理のほか、苗木を植える作業にも取り組む。
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RCCエコロジー賞
久地北・太田川げんき村 (広島市安佐北区安佐町) |
地域の6自治会で活動。マルチシートでおおわれた休耕田畑を活用し、梅などの植樹や、そばや小麦、こんにゃく、さつまいも、ゴーヤ、大豆、赤しそや、機能性食材(つる人参、行者にんにく、キクイモ)などを栽培し、それらの料理講習会も開く。高齢者の多い限界地域で、「みんなで元気を出そう」と、’04年には活動拠点となる「いこいの館」2棟を建設。広島市安佐北区役所農林課による「魅力の里づくり」の一環として発足。
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RCCエコロジー賞
サポート・トレッキング・グループ (呉市焼山) |
呉市のシンボル、灰が峰を取り巻く中国自然歩道と公園の整備(路の補修や清掃、横断溝の掘り返しや増設。階段の増設や窪みへの盛り土、路肩の補強。倒木の切断、撤去)といった大変な作業にも、着実に継続して取り組んでいる。また、竹を伐採し、チップにして森へ返し、山の‘みどり’を復活。アジサイなどの植林やマツタケ山再生事業にも取り組むなど、山の環境を保全している。今年は、「第8回ひろしま山の日県民の集いINくれ」の運営の主体として活躍。呉市や呉地域事務所農林局と連携。
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奨励賞
府中町脱温暖化市民協議会 (安芸郡府中町) |
府中町では01年から「環境を大切にする街づくり・エコミュニティ活動」に取り組んできた。「府中町エコマネー」を活用して、行政、住民、事業者が連携して温暖化対策を実施するモデルケースをめざし、継続して活動している。地域清掃や小学生の環境教育、「環境まつり」等を実施し、地域の活性化を担う。
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奨励賞
大君空山会 (江田島市大柿町大君) |
「大君まちづくり委員会」として平成12年度に発足。主な活動は、古紙回収収集、公園等の清掃、エコキャップ運動(ワクチン購入)、ゴミステーションの作製、環境教育(児童、生徒の表彰)の実施。また、古い鯉のぼりの寄付を募り、毎年泳がせたり、夏には地域の子供たちと海でキャンプやゴミ拾いを実施、活動を通じて自然保護・環境教育を行っている。
地域、町内の環境活動を、子供たちが育っていく地域活動として評価した。
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奨励賞
広島県森林インストラクター9期 くぬぎの会 (山県郡北広島町) |
広島県森林インストラクターの同期生が集まり、太田川の源流林(旧芸北町の広葉樹、常緑樹の混合林) の保全、植生や生態系の調査、地域との交流、森林整備によるきのこ、昆虫、野鳥の呼び込み、除間伐の技術習得などの整備で、地元の人と共に、モデルとなる里山を作る活動を実施している。
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奨励賞
宗郷みどり夢の会 (三原市宗郷) |
三原市宗郷谷の滝を中心に、山野草や巨木等を観察のため、展望広場の遊具、案内板の設置や、鉱山(銅、ほたる石、タングステン)跡なども合わせて整備し、07年5月に遊歩道(5km)を完成した。里山の美しい環境を守り、豊かな心を育む手助けに、幼稚園児に田植え、稲刈り、芋ほり体験を、小学生と竹のいかだ流し、小鳥巣箱作りやカブト虫飼育、竹炭作りなどに取組む。毎月2回以上、計画的に活動し、自然観察会やしいたけ栽培、数十本の桜、紅葉、椿を植樹、草刈などさまざまに継続して実施。 |
特別賞
堂々川ホタル同好会 (福山市神辺町) |
神辺町下御領で、国の登録有形文化財・江戸時代の石積みの砂留(砂防ダム)8基がある堂々川の清掃(ラブリバー)や、河川敷、沿道に小中学校、ライオンズと共に、水仙、アイリス、花あやめ、花しょうぶ、アジサイ、シラン、彼岸花、キキョウ、コスモスなど数百本単位で植栽。川の整備により、ホタルが住める環境を維持し、小学校や保育所にホタルの飼育を依頼、孵化させ幼虫と共に、えさのカワニナも放流するなど、ホタルを呼び戻す活動を実施。ポイ捨て、不法投棄の処理、対策も行なう。幅広い活動が、地域の結束に繋がっている。 |
特別賞 | 2000年に「日本中の休耕田を菜の花油田にしよう」と、全国に先駆けてバイオディーゼル燃料(BDF)を利活用する「菜の花プロジェクト」に取り組み、大朝小学校や保育所との連携し、菜種刈り取り体験や勉強会、廃食油回収活動を実施。廃食油から精製したBDFでスクールバスも走らせる。地域の営農組合と協力し、菜の花緑肥米「おおあさぴゅあ菜米」を栽培、’08年「あなたが選ぶ日本一おいしい米コンテスト」で第3位優良賞を受賞。地域の活性化に熱心に貢献し、北広島町大朝ブランドを全国に普及する、意義が有る活動。 |
特別賞
NPO法人七塚原 自然体験活動研究センター 里山手入れ教室 (庄原市七塚町) |
小学生と保護者を対象に、刃物の使い方や安全について学び、七塚原の雑木林の手入れや、切り取った樹木を使ってクラフトを楽しむ「里山手入れ教室」を実施。「高原の家七塚」では、近郊の野山の自然探索を通じ、五感で自然を体験し、自然の素晴らしさ、自然を愛する心を育てる。森の仕組み、森を構成する生き物などを四季を通じて観察し、その環境被害を学び、森の働き、森と生きものたちの共生について体験学習し、生育環境を守ることが地球環境を守ることに繋がると考えさせることを、目的とする。定着した活動である。 |
特別賞
黄金山桜の会 (広島市南区黄金山町) |
黄金山には昭和30年ごろ、500-600本のソメイヨシノが植えられたが、病害虫や台風で傷んだり寿命を迎えるなど植え替えが必要な時期に来ている。樹勢が年々弱っている黄金山の桜並木を守ろうと、地元の人たちが会を結成。桜の再生運動署名活動、桜の本数調査、テングス病の剪定、樹木医を招いての調査、桜の植樹などに取り組む。50年たった古い桜の保全活動ケース。開花時の鉢巻状の景観は、広島のシンボルの1つとして独特のもの。(RCCテレビ開局時に、頂上の送信所のため道路を整備し、市に寄付。) |