審議したのは、2026年4月29日に放送したテレビ番組「Stone Age~冠遺跡が変える“わたしたちの歴史”~」です。広島県廿日市市吉和の「冠遺跡」から出土した日本最古のものとみられる石器。この遺跡がもつ価値を伝え、太古に生きた祖先の姿を見つめる特別番組です。
【制作担当者の説明】
冠遺跡でみつかった石器が日本最古のものであるということがわかったのが一昨年の研究発表でした。これを受けて折を見てストレートニュースで伝えてきましたが、特番という機会をいただき、ゴールデンウィークということもあり、家族でだったりお子さんに見てもらえる内容にできればと考え、制作しました。
【委員の方々からのご意見、ご感想】
- 古(いにしえ)から近未来的なところまでカバーしていく構成で興味深かった。研究の進捗状況など継続的に取材して番組にしてほしい。
- 吉和の、ここからだと1時間かからないくらいのところにあるというのを知らなかった。地図が小さくでも出ていたら、どの辺りなのかイメージがわきやすかった。
- 発掘されたときの発掘メンバーの驚きの様子がよく伝わってきたが、視聴者からすると、どういうところがすごいのか、もうちょっと具体的に伝わると、より興味深く見られた。
- 「ここはまほろばだ」という言葉があり、あとで深掘りされると思ったがなかった。記憶に残る言葉だったから、もう1回説明し直しがあったらおもしろかった。
- 引き込まれて見ていて、もう終わったの?という感じだった。地図のグラフィックスやAI画像をうまく盛り込んでいた。
- 中央アジアの北回りと南回りがあるのはわかったが、なぜ冠遺跡が南回りだとわかったのか、わかりにくかったので、説明があると良かった。
- 非常に意義のある番組だった。
- AIでの表現が、あまりに鮮明で訴えるものが強いので、お子さんも含めて観てほしいということであれば、この画像を使うのが本当に適切だったのかと思った。一定の前提知識を持った人ならおもしろく見られるが、白紙で見てしまうと映像のイメージが強い。
- 「ホモサピエンスのルートをたどれば」という話だったが、「使った石器の軌跡をたどれば」の方があっていたと思う。
【番組担当者の返答】
普段報道ではAI画像を使うことは基本的にほぼありませんが、イメージを持ってもらいたいという思いがあり、今回挑戦してみました。使い方に関しては、今後も報道全体で考えていかなくてはいけないと思っています。この冠遺跡の発見が、どういった形で我々日本人のルーツに影響してくるのか、研究もこれからだと思うので、取材を継続できたらと考えています。