審議したのは、テレビ番組「イマナマ!」で毎週金曜に放送しているコーナー「広島超大家族」です。4月入社の県外出身の新人アナウンサーが県内各地の町を訪れて町の人にふれあい、話を聴かせていただいたり、お手伝いをさせていただいたりする7月に始まったコーナーです。8月23日から9月13日の4週にわたって放送した蒲刈島編です。
【制作担当者の説明】
楠本アナウンサー、新本アナウンサーは、県外出身のため広島のことをまだあまりよく知りません。県内各地をまわることで、その場所で暮らす人々と触れ合い広島のすばらしさを感じてもらいたいと企画を立ち上げました。出会った人たちの家族の一員のような存在なれるようにとコーナー名をつけました。
【委員の方々からのご意見、ご感想】
- 初めは発言やふるまいが気になるところがあったが、終盤になるにつれ表情がよくなり落ち着いていった印象を受けた。
- 字幕の下に豆知識のようなテロップがでて、その地方ならではの言葉などの解説で、内容が深まった。
- 移動販売などの島の事情が切り取られており、社会の構図が垣間見えた。
- 新人ならではのフレッシュさ、知識がない部分など、アナウンサーのどういった面を視聴者に伝えたいのかわからないところがあったが、今後の成長に期待をもって見た。
- 新人の研修的な要素、また、人や地域との様々な出会いが二人の糧になっていくという狙いが感じられた。
- 女性アナウンサーを未熟なタレントのように扱っていないか。少しモヤモヤする場面があった。
- 容姿に対する発言は編集でカットしようかという議論はなかったのか、放映する必要があったのか知りたい。
- VTRスタートといった後のジェスチャーは自発的なものか演出か。やらされているように感じられ気の毒だ。
- 蒲刈島に対して、広島からのアクセスや島のどこにいるのか地図など基礎的な情報は示したほうがよいのではないか。
- 言葉のイントネーション、広島弁の多様性など、何気ない映像が地域、風土の記録となる。
- 取材ははじめ、どのあたりまで決めているのか知りたい。
- 言葉遣いに誤りがあった。
- 二人のアナの声は、聴きやすく、喋り方や表情もよかった。
- 地域に住む人に焦点を置くならば、その人に対して、アナウンサーがどのように感じたのかを聞いてみたかった。
【番組担当者の返答】
新人アナウンサーは確かに緊張した表情をしていましたが、島の人とかかわりながら表情が緩み話を引き出すことができ良かった。スタジオのジェスチャーは、何かした方がよいだろうと相談しながら決めています。取材を重ねるごとに二人は成長をしており引き出しが増えていると感じます。事前調査は、制作サイドである程度のあたりをつけていますが、話を聴いてみないとわからない面も多くあります。ローカル局は、タレントの要素も含めた個性のあるアナウンサーに育ってほしい。取材中、発言で気にかかる点は、もっと編集で吟味していきたい。
【その他】
2024年度上半期のテレビ番組種別報告をし、了承されました。