審議したのは、3月16日に放送したテレビ番組「広島4局対抗 ミヤゲキングダム」です。広島の民放4局が、新たなお土産を開発する共同プロジェクトで各局が番組を通して「自分たちにしか作れない究極のお土産=王土産」の開発に挑みました。
【制作担当者の説明】
広島の民放4局はいつもはライバルとしてしのぎを削っていますが、共同で広島をアピールできる企画もやってみようと去年秋から協議を行いました。同じコンセプトに基づきそれぞれの局が制作し、3月の土日の昼間に放送しました。その後、Tverで全国配信し、広島の魅力を全国に広めることを目指しました。
【委員の方々からのご意見、ご感想】
- 対抗という文字が躍っていたが、安易に順位付けせず、新たなお土産の開発ができてよかった。
- 開発して商品化したらそれでおしまいではなく、お客の反応やその後の売れ行きなどフォロー取材ができたらおもしろいのではないか。継続取材することで種のようなものが見つかるとよい。
- ナレーションが若干聞きづらい部分があった。
- ナレーションに「奥様」という言葉があり、既婚女性をターゲットにテレビを通じて呼びかけているように感じた。
- 番組のナレーターが好きなので、このナレーターらしいと思いながら聞いた。地名のアクセントには気を付けてほしい。
- 広島菜生産の現状と生産者の努力が、サーモン生産者は立場の違う人たちの開発努力が印象に残った。
- 4局の開発した商品が一堂に見られる機会がなかったが、それぞれ番組内に入れることはできなかったのか。
- 知事の号令でお土産開発に乗り出すのではなく、4局がそれぞれでお土産をつくり、知事に提案して、PRしてもらうような逆の立場の作りがあっても良かった。
- 料理し慣れない若いアイドルに対して横で年上の男性がヤジを入れるという構図が、わざとやっているのは承知の上でも気になった。
- ナレーターのプロフィールに、先行きが不明な性加害問題の裁判を抱えている人の番組をあえて取り上げたことが気になった。
- 普段からキー局がつくる番組より、地元がつくる番組をじっくり見ている。素材や出演者などが身近で、同じ時間を見るのであれば地方局の方がおもしろいとかねがね思っている。今回も、広島局の制作であることをいい意味で忘れさせるような面があった。
【番組担当者の返答】
開発したお土産に順位をつけるのではなく、制作したコンテンツで競い合おうとしました。癖のあるナレーターであることは承知の上で起用しました。昭和の時代から活躍されるナレーターに合わせようと言葉の選び方も時代に合わないものになってしまいました。放送後に取材に行っています。今後、紹介する予定です。初めて4局で共同企画をしました。すべての商品を見てもらえる演出をすればよかった。キャスティングや演出については、視聴者を不快に思わせないような編集にしたい。ほかの番組についても考えていきたい。
【その他】
当社の番組制作において、旧ジャニーズ事務所の問題をふまえ、今後のキャスティングなどについて説明しました。また、安芸高田市から質問状が届き、これに回答したことを説明しました。