審議したのは、3月20日に放送したテレビ番組「イマナマ!防災スペシャル スノーマン阿部亮平と学ぶ 広島の災害リスク 地震&豪雨で何が」です。元日に能登半島地震が起き、防災意識を高めてもらおうと制作しました。
【制作担当者の説明】
元日に能登半島地震が起き、防災意識が高まっているときに、広島で地震が起きたらどんなことが起こるか、基本的なことやリスクなどを知ってもらいたいと企画しました。あわせて、広島は過去10年でも大雨で大きな被害を受けているため、豪雨の基本的なこともあわせて紹介できないかと考えました。ゲストのスノーマンの阿部亮平さんは気象予報士でもあり、一緒に考えるスタンスで、人気のある若い人にも見てもらいたいと起用しました。
【委員の方々からのご意見、ご感想】
- 津波の威力を目の当たりにできた。基本的な情報がわかり、狙い通りに視聴者は受け止めたのではないか。
- 30センチの津波でも人が立っていられないとリアルに理解できた。
- 南海トラフ地震は、太平洋側の被害予想が甚大で、広島への影響を過小評価しているところがあったが、インパクトのある数字で示されたのは衝撃的だった。また、地震は南海トラフだけではないという認識を持つ必要性と訴えていたのもよかった。
- 小学生の子どもがいるが、スノーマンはその人が出ているというと番組を見るというようなラインにいるタレントだと感じる。番組の入口を作るキャスティングの意図は理解できる。
- スノーマン阿部さんの役割や貢献は見つけにくかった。
- 阿部さんのコメントの入れ方、話す内容は的確であった。日頃からの備えについても話していて、人選としても的確であったと感じる。
- 旧ジャニーズに関するメディア自身の検証が甘いと感じている。責任の所在もあいまいにしているように感じていたが、今回、モヤモヤを抱えたままこの番組を見て、すっきりしないものがあると感じた。
- 放送局として住民の身近なリスク、災害によるリスクを伝えることは重要な仕事。その役割を果たした番組だった。わかりやすく伝えられていた。
- 地震のいくつかのパターンとその被害について教えてもらえた非常に有意義な内容。
- 避難経路については、地震、豪雨の際、どのように行動するか見た人に宿題として投げかけたと感じた。
- 授業の一環で流しても、見たいと思えるような内容だと感じた。
- 島国に住む上で地震も自然災害も起こると考えると、対策を行うのは政治だと伝えられるような報道、市民の機運を醸成するようなこともマスコミの重要な役割だと感じる。そのような視点を持つ報道を今後に望む。
- 防災情報についてシリーズ化を望みたい。地域で防災について話し合う際、どのような方向で話し合えばよいかという材料なども具体的に示していただきたい。
【番組担当者の返答】
阿部さんは気象予報士ですが、広島のことはあまり知らないので阿部さんにも「へぇ」と思いながら見てもらうことで一般の視聴者にも理解していただくことを目指しました。今回は、自然災害でどのようなことが起きるかに特化して伝えました。どう行動するかは住んでいる場所によって変わるため、日々の放送などで引き続き伝えていきたい。被害の悪い想定が出ていますが、対策を進めることで被害を減らせます。日頃の備えや適切な行動についても伝える必要性を感じています。多くの方に見ていただけるよう取材部分、地震、雨、津波の体験などの部分はYouTubeでご覧いただけるようにしました。
【その他】
村上清貴委員と大島衣恵委員が新しく委員に加わりました。平谷委員が副委員長に就任しました。