審議したのは、12月30日に放送したテレビ番組「広島激動の2023」です。2023年の広島でどのようなことが起こったかを振り返った番組です。
【制作担当者の説明】
去年の一番大きな出来事はG7広島サミットでした。1年のまとめとして今だから話せる裏話はないかと考え、広島市民にとって異常な状態ともいえる警察の警備を企画のメインにしました。ほかの内容も網羅して扱おうとしましたが、サミットのインパクトが大きく、均等に扱うことはできませんでした。
【委員の方々からのご意見、ご感想】
- 警察官、警備の側にフォーカスしたことが視点として印象深い。きっかけを知りたい。
- 警察官の士気や神楽甲子園などは精神論で、デジタル社会と違い、昭和時代にカムバックしているところがありそういった部分で支えられていると感じられたところがよかった。
- 藤田巡査のご家族はどのようにして連絡ができたのか。この番組は広島県警にとっては大きな映像記録として残るだろう。
- 警備完遂の声に警察官が泣いたと警備部長が語っていたが、その情景が浮かぶようで、心の底から労いの気持ちが湧いてきた。印象的な場面で、よくカメラが入りこめた。
- 警察・警備の視点では、過酷な環境下で行われた警備や暮らしへの影響について市民の思いも入れてもらえたら1つの番組になったのではないか。また、神楽甲子園で吉田高校の演目は特殊で神楽の歴史の中では新しい演目だった。ここにもドラマ性があったと感じ、これも1つの番組になりそうだ。
- 藤田巡査は自ら被爆もして、県民のためにと、県警の精神みたいなことで語られているが、警備は、県民を守り、来県する要人や県民を守ることが目的だ。つながりに若干の違和感を感じた。
- 広島から帰国したウクライナの女性の元気な姿を確認出来てよかった。
- ランダムにショートムービー的にあっという間に見ることができ、見ごたえもあった。
【番組担当者の返答】
あれだけの大規模警備を見たことがなく、後日談として取材しようと考えていましたが取材する機会がありませんでした。サミットも含めた一年を振り返りたいと警察にアプローチをしました。藤田巡査については、放送を見た家族のどなたかがSNSでつぶやいたのを番組スタッフが見つけ連絡をとりました。社内では深く取材をした記録がなかったため貴重な取材となりました。広島を発信する出来事をスピリッツの面で支えられたらうれしい、広島を世界に伝えることに役立ってほしいとご家族は話していました。
【その他】
日本民間放送連盟放送基準の改正に伴うRCC番組基準の変更について妥当であるとの答申をしました。