第691回中国放送番組審議会 概要

審議したのは、8月6日に放送したテレビ番組「少女たちの公式―遠い人へのメッセージ」です。平和公園のそばに「E=MC2」と刻まれた広島市立第一高等女学校(市女=広島市立舟入高校)の慰霊碑があります。市女では、原爆により666人の生徒が犠牲になりました。舟入高校卒業生の河村アナウンサーが歴史をたどった被爆78年の節目に放送した特別番組です。

【制作担当者の説明】

8月6日の日曜日の午前中に放送することが決まり、できるだけ幅広い世代に伝えることを意識しました。若い人たちにも見てもらいたいと思い、原爆で奪われた日常が今の日常と変わらないものだということを印象付けたいと思いました、河村アナウンサーが取材を通して出会った女性の母親の手記を取材者が時間をとって読むことにも挑戦しました。

【委員の方々からのご意見、ご感想】

【番組担当者の返答】

原爆はダメと言葉ではいうが、過去のできごととして捉えられており、今のような普通に生活している中に起きたことだと知ってほしかった。原爆投下に対する警鐘はG7の首脳を背景にしてナレーションを入れたが、警鐘は国の為政者に対するメッセージです。紹介した男性はその後県外に出られており、先は追えませんでしたが、放送が終わって同級生という方から連絡をいただき、当時交流があったことは分かりました。慰霊碑の背景は、核は人類にとって繁栄のための革命だが、少女たちはそれにより犠牲になった。どうか安らかに眠って欲しいという意味が込められていると聞きました。広島、被爆者が求めるものが核兵器廃絶であり、ここにつながらなかったものを成功とは言いにくいと考えました。

【その他】

ラジオ・テレビ局長がそれぞれ秋改編について説明しました。

<文責:中国放送番組審議会 事務局>
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