審議したのは、1月2日に放送したテレビ番組「RED DREAMER 鈴木誠也 メジャーの星になれ」です。カープからポスティング制度でアメリカのメジャー移籍を目指す鈴木誠也選手のカープでの9年間を振り返りながら新境地への思いを聞いた番組です。
【制作担当者の説明】
広島の4番から日本の4番へ成長した鈴木誠也選手にインタビューできるのは最後のチャンスかもしれないという思いで、鈴木選手のメジャーへの思いを新井さんがインタビューしながら、その成長記を紹介する2本立てにし、番組を見る人が今後の活躍を応援したい気持ちになれるように意識して制作しました。
【委員の方々からのご意見、ご感想】
- 鈴木誠也選手への愛が感じられる番組でした。
- カープファンの一人として懐かしい気持ちで総集編として見ました。鈴木選手がメジャーでデグロム選手と対戦したいと話すシーンがありましたが、この選手について、鈴木選手の言葉で掘り下げて聞きたかった。
- タイトルについて、ドリーマーというと夢を見て達成できない人という意味になるので、鈴木選手は充分に物事を達成してきた人であるため、少し違うのでは、という印象を受けました。
- 鈴木選手がメジャーの星になるためには、今後どのような進化をしていかなくてはいけないか新井さんにもっと引き出してもらいたかった。
- 映像を見ていると細かった鈴木選手がスラッガーとしてしっかりとした体つきになっていく過程が改めてわかり、体づくりも含めて彼の努力が感じられました。
- 鈴木選手がいった「アメリカ人になる」という言葉、いろんな意味にとれるので、本当はどのような意味であったのか、気になりました。
- 映像の説明の字幕が表示される時間が短く感じました。
- 新井さんは、サービス精神があり、おもしろくしようとされたのか、イジリのような、昔ながらの上下関係のような昭和感みたいなものを感じさせる言葉や顔のチョイスをする方という印象を受けました。
- 鈴木選手の父親の野球歴、ライバルでもあるソフトバンクの内川選手に弟子入りするなど、カープにあまり詳しくない人にとっては、小さな疑問符が残ったまま番組が進んだので、もう少し説明が必要だと思いました。
- 鈴木誠也のメジャー行きが決まるか決まらないかの中に緊張感をもって編集されたのではないか。決定が待たれる中に、思い切った企画だと感じました。
【番組担当者の返答】
鈴木選手は常にリアリティのある目標を置いてそこに向けて努力する選手だと思っています。選手の応援歌に「荒川にかけろ夢の赤い橋」という歌詞があり、赤、夢の橋ということと、この番組は鈴木選手を応援したい思いで制作したことからこのタイトルにしました。「アメリカ人になる」は、国籍、人種などの意味ではなく、なりきるということです。字幕を出し続けることは意識してやっていることですが丁寧な番組作りを心がけます。後輩をイジることについては、温かい家族や親のような目線で見ていらっしゃると思っています。気になれば編集上配慮もしますが、今回はそのままご覧いただいた方がわかりやすく魅力が伝わると思い、そのまま放送しました。