審議したのは、テレビ番組「RCCが見つめた広島~記者たちのまなざし」#1、#2です。#1は8月27日に、#2は9月20日に放送しました。「イマナマ!」の中のコーナーを特別番組にまとめて放送しました。
【制作担当者の説明】
コロナ禍で取材が限られる中、取材担当者があたためている企画や長く取材してきたものを放送する機会を設けたコーナーが「記者たちのまなざし」です。全部で9回放送しました。これらを普段の取材風景も伝わるように取材者の思いを加えて特別番組にしました。ディレクター、記者、カメラマンで幅広い年代の担当者が制作しました。
【委員の方々からのご意見、ご感想】
- テーマや取材期間はどのように決めるのか。また、取材対象者はどのようにして見つけるのか。
- 老々介護の内容は、胸をつかまれたように感じましたし、メッセージ性が強かった。
- 内部被曝や被爆者診療の話は、84歳の現役医師の日常とその方のこれまでの歩みを通してみると、共感を抱きながら見ました。
- 企画と企画の間に入ったニュースができるまでの舞台裏を興味深く見ました。
- 今回のような企画は、制作者の反省や取材経緯を知ることができ、制作者の個性を知ることができる。コンテンツの一つになると感じました。
- 率直な感想はもっと見たいなでした。もう少し膨らませてもいいのではと感じるくらいがちょうどいいのかなと思って見ました。
- 医師が診察の記録を自宅に保管していましたが、記録は個人のものでもあるため、持ち出すことが必ずしもいいことかどうかと感じ、美談のように表現し、映像にして伝えることに違和感を抱きました。
- 記録を自宅に保管ということに対して、あえて倉庫に記者を招き伝えたということは、高齢の医師がだれかに引き継ぎたい気持ちの表れではないかと感じた。研究を継続したいという人につないでいけるように多くの人に見てもらいたい気持ちがあったのではないか。
- 中山間地域の学校を取材していたが、部活を取り上げるだけでなく、その学校が持つ背景など特徴的な学校がある。今後取り上げてほしい。
- 番組のタイトルが事実を捉えていて思い入れは感じられるが、もう少し見てみたいと興味がわくようなものでもよいのではないか。
- 取材した内容を放送し、その制作者を取材するという2段階の企画になっているところがおもしろかった。顔が見える報道。RCCの報道が身近に感じられるような番組だった。
【番組担当者の返答】
取材するテーマや内容、期間は、それぞれの記者によって環境が違うため、記者が決めています。ベテランはこれまでに出会い温めてきた内容を、新人は、デスクと相談しながら取材にあたりました。普段のニュースの中でも出したいものではなく、見ていただけるものを出すことを意識しながらやっていますが、視聴率などを気にすると、どういった工夫が必要なのか改めて考える機会になりました。取材した人間も感動したり、怒ったり笑ったりすることを伝えることで記者や報道を身近に感じていただけたことは大変嬉しい。
【その他】
今回の番組審議会では、2021年度上半期のテレビ番組種別報告をし、了承されました。