広島県内に緊急事態宣言が発出され、急遽オンライン開催に切り替えました。
審議したのは、5月5日に放送したテレビ番組「RCCゴールデンウィークスペシャル 防災特別番組 集中豪雨から命を守る~広島を守るために!梅雨・大雨時期を前に防災の最前線を取材」です。大雨につながり被害をもたらす元となる線状降水帯について掘り下げた番組です。
【制作担当者の説明】
7年前の広島市土砂災害で広く知られるようになった線状降水帯は予測が難しいと言われています。なぜ、予測が難しいのかを紐解くとともに、6月中旬ごろの予定で、線状降水帯の発生を伝える気象情報が新たに気象庁から発表されることになり、この認知拡大とこの情報が出た際にどのような心構えをしたらよいかを大雨シーズンを前に考えてもらいたいとの思いで制作しました。
【委員の方々からのご意見、ご感想】
- 線状降水帯の発生情報がこの夏から出るということは知っていたが、この番組を見て改めて理解できた。文字にしては理解しにくいところを図を使い映像で見せることで分かりやすくなっていた。実際にどのように情報が伝えられるのかイメージできる場面があり、良いアイデアだった。
- 積乱雲が発生し線状降水帯が形成されるというアニメーションがとても分かりやすかった。線状降水帯の発生予測をすることそのものが難しいこともよくわかった。
- 避難することを促すことに役立てるのであれば、線状降水帯の発生情報以前の情報をどう読み解くかも周知すべきと感じたので物足りなさを感じた。
- 雨の状況を把握するのにレーダーの仕組みを知ることができ、ためになった。
- 防災番組として科学的なところに焦点をあてており、個人の意識やコミュニティといった情緒的な自己責任に話が進まなかったことに好感が持てた。
- 近年豪雨災害が増えていると数字で説明があったが、その要因についての明確な説明もあればよかった。
- 線状降水帯の発生に目を向けすぎると避難の遅れを招いてしまう恐れがあり、危険個所の事前把握と状況の総合的判断が必要と結ばれていたが、これも大事な事なので、もっと時間を割いて伝えてほしかった。
- 線状降水帯が発生した時をイメージして伝えられたシーンが真に迫っており、放送されているときに発生しているのではと誤解を招く恐れがあると感じた。イメージしている映像だとわかりやすく伝えてほしかった。
- 田村アナウンサーを下から見上げるようなアングルで撮影している映像が多かった。理由があるのでしょうか。
- 西日本豪雨の記憶も新しい中、梅雨入り前のゴールデンウイークに防災啓蒙的な番組を通して注意喚起を促す意味は非常に大きい。
- 視聴者に雨のシーズンだと意識付けするためにこういった番組を定期的に放送する意義を感じました。
【番組担当者の返答】
田村アナウンサーを下から見上げるように撮影したのは、空が入るように撮影したためです。
イメージ映像については、実際の発表に寄せて作ったので、もっとイメージ映像ということをはっきりさせればよかったと反省しています。番組の締めに対してもっと補足が必要というご意見が複数あったので、本格的な雨のシーズンにも入り、今後、日常の番組の中でも伝えていきたい。