審議したのは、9月23日に放送したテレビ番組「環瀬戸特番 3人たどって千鳥にタッチ 瀬戸内はみな家族じゃ」です。コロナ禍に制作する番組として、つながりをキーワードに制作しました。すべてのものごとは6ステップ以内でつながる「六次の隔たり」と呼ばれる仮説によると、6人たどれば世界中だれとでもつながることができると言われる。これを千鳥に当てはめ、ローカルな視点で2人のふるさと瀬戸内でリアルにトライして制作しました。
【制作担当者の説明】
番組独自に感染防止ガイドラインを作り、ケアをしたうえで制作しました。知り合いを訪ねていきながら、コロナ禍をどういう思いで過ごしているのかが垣間見られたらとの意図もありました。取材する中で千鳥の人間くささや人となりを感じていただけたのではないかと思います。
【委員の方々からのご意見、ご感想】
- 非常に楽しく拝見しました。番組審議という視点で見ると、六次の隔たりの最初のステップをどこにするか基本的なルールの運用が曖昧でした。一方で、それを千鳥のツッコミで笑いを招いていたので、それでよかったのかとも感じ、それが番組の作り方かとも感じました。
- 曖昧なルールが、物語が展開していくにつれて洗練されていったところを見て、番組の中でいいものが錬成されていく様を見るようでおもしろかった。
- 行き当たりばったりのところがおもしろさだと思うので作りこむのは難しい。ノッチさんは、環瀬戸地区が出身というところでの抜擢だったと思いますが、ノッチさんの自分は傷つけられても人を絶対に傷つけないというところが、行き当たりばったりで人に会っても失礼がないところが良さだと思います。
- 「鶴瓶の家族に乾杯」「相席食堂」と番組の構成が似ていた。
- 「六次の隔たり」は確立された理論なのですか。
- 瀬戸内地区を県をまたいで撮影をしていたということで、土地勘がない人に向けて簡単な地図を示してほしかった。
- 番組最後のころの千鳥の出演料が出てきたところは下世話だと感じた。
- 「住みます芸人」や千鳥の「インディーズ時代のライブ、魚群」についてもっと説明が欲しかった。
- ものすごいドラマが出てきても出てこなくても千鳥が料理してくれるところは織り込み済みで、千鳥の良さを生かした番組作りでおもしろかった。
- RCCは、若い頃、売れていないころからの芸人を番組に出演させて育てている印象がある。売れても地元局に出演していて、互いの良い関係性を垣間見たような気がする。
【番組担当者の返答】
ご指摘の通り曖昧なルールで始めましたが、初めにある程度決めておけばもっとわかりやすくなったと思います。ゴールデンタイムに家族で楽しんでいただけるように制作した側面もあり、曖昧にしているところもあります。
「六次の隔たり」は確立まではされていないが、フェイスブックやテレビ番組などでも何度か実験や調査をしているようでした。千鳥の出演料については、番組を通して良い話が多く、最後に毒素的な笑いという意味で残しました。