第658回中国放送番組審議会 概要

審議したのは、8月6日に放送したテレビ番組「おーい、聴こえますか?被爆75年・ヒロシマから」です。
横浜市に暮らす体内被爆者で原爆症小頭症の男性患者とその姉、安芸高田市に住む同じく体内被爆者の男性などを取材。過去の映像や音声を交え、被爆者がいわれなき偏見や差別に苦しんできた現実を振り返りながら、平和の本質とは何かを考えました。

【制作担当者の説明】

新型コロナウイルスの影響で普通だと思っていた生活が激変。感染者やその家族、医療・福祉の現場で働く人に向けられるバッシングを見ていると、この状況は、原子爆弾の影響で被爆者が苦しんできた差別や偏見に似ているのではないかと感じるようになりました。コロナ禍で取材は思うように進みませんでしたが、広島から何を発信していくかを考えて制作しました。

【委員の方々からのご意見、ご感想】

【番組担当者の返答】

男性のご家族は障がいは原爆によるものではないかと感じながらも裏付けるものがなく、障がい者として生活を営んでいました。認定を受けた年は、被爆者である男性の母親が亡くなり、書類などの手続きをする際、原爆小頭症という文言を見つけて役場に問い合わせたことがきっかけでした。幼い兄弟の演出は、小さな見出しを作るため、また、これからの日本、地球を生きる子どもたちにつなげていきたいという思いを込めました。私の感じる片仮名のヒロシマは、原爆が投下された広島を起点とする様々な事象について訴える際に使う言葉です。

【その他】

今回の番組審議会では、ラジオ・テレビの各局長がそれぞれ秋の新編成について説明しました。

<文責:中国放送番組審議会 事務局>
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