審議したのは、5月30日に放送したテレビ番組「Eタウンスポーツ」です。2000年にスタートし、広島の生活者の目線に立って地域のまちづくりや企業の挑戦を特集してきた「Eタウン」が20年目の春を迎え、週に1回30分から月に1回1時間にリニューアルしました。新型コロナウイルスの影響が番組編成にも及んだため、5月30日が一回目の放送となりました。
【制作担当者の説明】
休業要請が解除されて広島経済は再び動き出し、広島の製造業をけん引する自動車メーカーのマツダは昨年度の決算を発表しました。マツダを取り巻く協力会社や下請け企業の現状を取材しました。また、新型コロナ時代の企業活動やカープやサンフレッチェのプロスポーツ界情報と6月に向けた展望を伝えました。
【委員の方々からのご意見、ご感想】
- EタウンのEが何を示しているのか、エコノミーか。タイトルを聞いて、スポーツだけを取り上げる番組かと誤解した。
- コロナ禍の企業・地域のあり方で1時間の放送ができるのではなかろうか。今回だけは、Eの部分を増やされた方が良かったのではないか。
- 中身は非常によかった。中小企業の苦境に焦点を当てて取り上げることは地元の放送局として意味があること。解説も的確でわかりやすかった。
- 経済は、市民の生活も含めて経済だ。今回は多くが経営者の目線で伝えられていた。広島の生活者の視点に立つと言うのであれば、従業員やその家族の苦労を伝える時もあってほしい。
- 違和感なく見ました。新型コロナの時代に対応した生活やコロナ禍を乗り越えたのちを示してもらえたらよかった。
- この番組は、新聞ではなく雑誌的。素材があってそれを調理し見せるものだと感じました。サンフレッチェの企画でスカウトが直面するコロナ禍の問題を取り上げていましたが、広く一般化できそうなテーマでした。月に一度の一時間という特異性を生かした番組作りに期待します。
- BGMに工夫が見られましたが、音量が大きかった。
- 一つ一つのコンテンツは見応えがありますが、雑誌だと捉えると、コンテンツの構成がバラバラに感じられました。定番コーナーを作ったり出す順番を考えたり、工夫に期待します。
- 5月3日の放送日は、コロナ禍で飲食店は営業自粛をしていたころ。営業できないのに放送を見た人から問い合わせが来ることに対しての配慮はあったのでしょうか。
- 解説者天谷さんの初々しさが良かった。まだまだうまくなるような期待感を持てた。
【番組担当者の返答】
EタウンのEは、エコノミーのEでもありますが、広島を良い町にしようという日本語の「良い」の意味も込めていて、経済とまちづくりの話題を幅広く取り上げようという意図が込められています。その後カープが三連覇し、スポーツの関心にも応えていこうということで、Eタウンスポーツというタイトルになりました。コロナ禍で市民に取材することが難しかったのですが、今後は、生活者の目線に立った企画も検討していきたい。また、コロナ関連で倒産になった企業の現状取材などを考えたい。
【その他】
2019年度下半期のテレビ番組種別報告をし、了承されました。