今回審議したのは、2月9日土曜午後2時から放送したテレビ番組「ヘイへイホー!有吉は木を切る~広島の温泉街に檜の露天風呂を作っちゃったSP~」です。広島出身のお笑い芸人 有吉弘行さんとタッグを組んで作る全国放送特別番組の5作目。
【制作担当者の説明】
全国ネットのオール広島ロケは、我々の悲願でもあり、地域貢献につながる企画をという思いで制作しました。農業、漁業にスポットを当てた番組はありますが、林業はあまりない。広島の木材を使って、広島のシンボルになるものを作りたい。大木を切り、風呂を作るという過程を通じて、自然へのリスペクト、みんなで物を作り上げる楽しさを表現し、そしてサブテーマとして、林業の実態、過疎化の問題なども分かりやすく伝えられればという思いで制作しました。
【委員の方々からのご意見、ご感想】
- おもしろく見せていただきました。町おこし企画なのか、ものづくりを紹介する企画なのか、ドキュメンタリーが中途半端な感じを受けました。
- 企画意図をしっかり表した番組でした。農業や漁業を企画にした番組はある程度ありますが、林業にスポットをあてた番組は数少ないと感じます。どうやって木を切るのか、切った後は製材をして、風呂を作るまできちんと放送するということでは、林業に対する理解も、ある程度できる番組でした。
- どうして湯来温泉を取り上げたのか知りたい。
- 地元との交流については、もう一歩踏み込み、継続性が欲しい。
- 湯来温泉の復興を目的にした番組であったら、営業について「未定です」というテロップでは物足りず、モヤモヤが残った。
- ドローンを多用し、町全体が見えたり、木が倒れる瞬間を上のアングルから見たり、普段のカメラアングルとは違う撮影方法でバラエティに富んでいた。
- 立派なお笑い芸人が出ている中で、もっと笑いの部分があるとよかった。
- 山根さんや西村さんは資格を取得したので、林業のために活動するほかの企画があれば是非拝見したい。
- 湯来温泉に入ってすぐ「さびれているな~」とのコメントは、インパクトが強く、住人の方などへ配慮がある方が良かったように感じました。
- 最後にお風呂に入った際、地元の人と一緒に入ってほしかった。芸能人の方々だけでワイワイやって、いつの間にか協力した地元の方がいなくなっていたことが残念だった。
【番組担当者の返答】
有吉さんにも、撮影が終わって、遊びの部分が少なかったと指摘を受けました。木を切って風呂に組み立てるという未知のスケジュールで、何度もシミュレーションをしました。実際に作り始めると予定より遅れ、工程を優先してしまいました。もっと演出をしたかったという反省があります。昨年別の番組で湯来温泉の特集をした際、町ぐるみで協力していただきました。風呂を作った後に一番大事なのが、管理して、継続可能な発展につなげていくことです。管理していただき、町ぐるみで見守っていただけるところで湯来町にさせていただきました。