今回審議したのは、四月二十八日の深夜放送されたテレビ番組「私は無実です ~防犯カメラで真実は見えるか~」です。銀行の記入台に置き忘れた現金を盗んだとして、広島市の元アナウンサーが逮捕され、一・二審で有罪判決を受けました。証拠とされたのは防犯カメラの不鮮明な映像で、本人は一貫して無罪を主張。最高裁で判決が言い渡されるまでを追った番組です。
「実際に法廷で流れた映像を見て、この不鮮明な画像で犯人だとされるということに疑問を持ちました。ただ、元アナウンサーがRCCのOBであり、彼が不当に権利を奪われたという視点だけでなく、冤罪というものが、いろんな人に降りかかるリスクがあることを知ってもらい、普段自分たちが見ている報道でも、必ずしも逮捕=犯人ではないということを改めて感じられるような番組にしたいと思って取材を重ねました。」
「わからないものについていろいろ証拠を出し合って、裁判官という一人の人が良心にしたがってどう判断するかということであって、真実が必ずしも法廷で明らかにされるわけではないというのを、今回私は本当に学びました。」
今回の審議会で、細川委員が退任されました。