今回審議したのは、昨年8月6日に放送したラジオ番組「ラブ&ピース!お好み焼き」です。番組では、お好み焼きの歴史をたどりながら、原爆からの復興、カープの初優勝、震災後の福島など、その時代に生きた人々を描いています。この作品は、第10回日本放送文化大賞のラジオ部門でグランプリを受賞しました。
【担当プロデューサーの説明】
ソースメーカーの取材で、その会社がお好みソースを100種類も作っていると言われ、とても驚きました。広島のお好み焼きには、自分の知らないディープな世界があるのではと調べたことが番組を制作するきっかけです。広島県内に住んでいる方は、概ね知っている話だと思います。
【委員の方々からのご意見、ご感想】
- さすが、グランプリに輝く作品だ。
- 伊藤アナウンサーの声は落ち着いていて良かった。
- 文句のつけようのない、いい切り口を見つけた作品だ。
- インタビューが自然なやりとりで、飾らない言葉で心の内を表していた。
- お好み焼きの歴史がよく伝わる番組だった。
- 最後に福島の話が入っていたが、それがとても良かった。
- 音が素直に伝わってくる番組だった。
- 戦後復興とお好み焼きは関わりが深いことを知らなかった。広島でしか作れない番組だ。
- 単なる情景描写ではなく、お好み焼きを知らない人が匂いや食感など、想像力をかきたてられる言葉をもっと使ってほしかった。
- 後半をうまく福島につなげたなと思う。それがなかったら賞を受賞しなかったのではないか?
- この番組がグランプリを取ったことは余り知られていないと思うので、再放送にあたって、皆さんに聞いてもらえるPRを考えてほしい。
- 「ズッコケ三人組」の那須さんをインタビューしたことが良かった。
- 昔、新天地の屋台にはよく行ったが、番組を聞いて、あの時のことを懐かしく思い出した。
- お好み焼きが、広島の復興からカープの初優勝、そしてさらに広がっていくというのは、非常にうまい作り方をされたと思う。
- 店主が「仕事が楽しい」と言っていたが、お好み焼きは作る方も食べる方も楽しませてくれる食だなと感じた。
- 第二弾で、もっとディープな番組を制作してほしい。
- お好み村の話が出なかったが、意図的に外したのか?店によって特徴があることを番組で言っても良かったのではないか?
【担当プロデューサーの返答】
お好み村には取材に行っています。意図的にお好み村を外したのではなく、情報を整理したということです。
【その他】
放送法で義務付けられているテレビの「番組種別」の放送実績について報告し、委員の了承を得ました。