今回審議したのは、3月8日に放送したテレビ番組「死者1万4759人の衝撃~巨大地震と広島」です。死者1万4759人は、昨年広島県が発表した南海トラフ巨大地震が起きた場合の最悪の被害想定です。死亡原因のほとんどは津波によるものです。番組では、実写を交えたCGで映像化し、わかりやすく解説しました。
【担当プロデューサーの説明】
瀬戸内海に面した広島県で、津波により大きな被害が起きることは想像しにくいと思います。そこをわかりやすく説明することで正しい危機管理をし、いざという時に生き延びるためにはどうしたらよいかを考えるきっかけづくりになればと制作しました。
【委員の方々からのご意見、ご感想】
- 県の被害想定を受けて、真正面から取り組み、啓発にもなる良い番組だった。
- 古文書や東日本大震災と芸予地震の映像、CGなど、様々なものを駆使して、広島の被害の状況がわかる内容だった。
- うまく30分にまとめている。こういう番組を続けてほしい。
- 最大の津波が1.9mという中で、なぜ浸水被害が起きるかというメカニズムを最初に説明した方がわかりやすかった。
- 1万4759人という数字の根拠は何なのかをもう少し丁寧に説明すると良かった。
- 安政地震など過去の資料がたくさん出たが、昔広島でそんな被害があったことを知らなかった。広島は滅多に地震がないという思い込みが吹っ切れる気がした。
- 次回は小学校高学以上向けの番組を制作してほしい。それを学校でも流すことが出来たら啓発活動に使える。
- 逃げるというのが最終的な方法の一つであるのならば、次回の番組では逃げ方に焦点をあててほしい。
- 最後に関西大学の河田教授が「余裕があるのだから逃げたらいいんだ」のコメントで終わったが、肩透かしを食らったような気がする。
- 小林アナウンサーが、実験の場面で流水階段を上るシーンがあったが、命綱をつけていたのか?足を滑らせて、転がり落ちたら大変だ。
- 津波が押し寄せるまでの時間は4時間前後なのに、なぜ被害が大きいのか素朴な疑問だ。
【担当プロデューサーの返答】
一番大きい津波が来るのが3時間半後です。その前に、液状化や護岸が壊れることで浸水します。広島県は、地震が発生後10分以内に逃げたら死者は半減すると発表しています。
【その他】
テレビとラジオの春の番組改編について、それぞれ担当局長が紹介しました。テレビは、金曜日深夜の「アォーン」が終了して、「ミラクルマジカル宣伝部」がスタートすることなどを説明しました。ラジオは、ナイターの前後でカープ女子3人が交代でカープを応援する番組を制作することなどを紹介しました。