今回審議したのは、12月23日に放送したテレビ番組「前田智徳伝説~打撃の神髄ここにあり」です。
昨年引退した広島東洋カープの前田智徳さん。番組では水谷実雄元コーチの証言や同期入団の佐々岡真司さんとの対談を交えてバッティングの神髄に迫りました。
【担当プロデューサーの説明】
前田さんはいろんな意味で魅力のある選手だった。プロフィールをなぞり、ケガに焦点を当てたお涙ちょうだい的な番組にはしたくなかった。打者としての前田さんのすごさをクローズアップした。
【委員の方々からのご意見、ご感想】
- 非常におもしろくて時間が短く感じた。特に佐々岡さんとのやりとりで、1球1球を分析したことが、野球好きなものにとってはたまらなかった。
- 打撃だけに特化して、前田さんの野球を見るというやり方が大変興味深かった。
- 野球論に徹したことで非常におもしろい番組だと思った。
- 現役時代は怖くて、とっつきにくかった前田さんが引退してからはつき物が落ちたように明るく楽しい人に変身している。なぜそうなったのかがあれば、人間前田に迫れておもしろかったのかなと思う。
- 現役時代の不機嫌な男らしい映像があったら良かった。
- RCCには秘蔵映像がたくさんあると思うので、ケガをしながら這い上がっていく姿の裏に何があったのかを教えてもらいたかった。
- ほとんど野球を見ないので、前田さんのすごさが分らなかったが、中京大学の湯浅教授の科学的分析を入れたことで、少しわかった気がして良かった。
- 「前田から見た前田を嫌いだ」と言っていたが、どのあたりでそう思っているのかが分り難かった。
- ケガをして心が折れたという言葉が何度も出たが、笑顔で話していた。辛さがもっと出れば良かった。
- 試合や引退会見など、表情の変化がよくわかった。
- 前田さんが現役中はファンサービスを拒否していたと感じていた。なぜそうしたのか聞きたかった。
【担当プロデューサーの返答】
佐々岡さんを番組に起用したのは二人がとても仲良しだから。引退を決めた時にも前田さんから電話をしている。前田さんの表情を引き出すのは佐々岡さんが一番適していると判断した。
【その他】
越智委員長から、11月29日に広島で開催された「第21回JNN系列放送番組審議会近畿中四国協議会」
について報告しました。