今回審議したのは、テレビ番組「広島 そして 新藤兼人」です。これは、開局60年特別番組として、8月15日に放送した1時間番組です。
内容は、去年 百歳で亡くなった新藤監督の映画作りの原動力は どこにあったのか。ふるさと・広島との繋がりに焦点を当て、反戦平和を訴えた監督の実像に迫るものです。
その案内役として、新藤兼人さんの孫娘で映画監督の新藤 風(かぜ)さんに出演を依頼し、監督ゆかりの人物やロケ地を訪ねています。
番組作りのため お孫さんと話をしていると、3つのキーワードが出てきました。
それは「広島」「原爆」「お母さん」です。このキーワードで 亡き監督の人生を描こうと考えました。また 番組には、RCCに保存されている新藤兼人さんへのインタビューなど、貴重な映像も盛り込んでいます。
新藤監督には、原爆によって お母さんとの思い出が詰まったふるさと=広島を無茶苦茶にされたという思いが根本にあります。その怒りが作品に結びついているため、原爆と広島の風土は切り離さず、2本の柱を立てる形になりました。
今回は、去年11月に大阪で開催された JNN系列「近畿・中四国地区 合同番組審議会」の概要も報告しました。