今回審議したのは、テレビ番組「ヒロシマの山~葬られた内部被ばく調査~」です。
これは 8月6日に放送した1時間の特別番組です。内容は、広島市南区にある放影研=放射線影響研究所の「内部被ばく」に関する調査をテーマにしています。
かつてのABCCを受け継いだ放影研は 去年 福島の原発事故があって以来、現地で放射線対策の最前線に立っています。放影研は、広島・長崎の被爆者の健康への影響を長年 調査してきた機関でもあります。しかし 原爆の放射線の影響を調べる過程で、「内部被ばく」に関する調査を 途中で打ち切ったという文書が出てきました。
このため「内部被ばく」に焦点を当てて取材を進め、番組にしました。これは非常に質の高い番組だ。今 福島は、外部被ばくと内部被ばくの両方の影響にさらされている。この2つを説明すると、話が ややこしくなるかも知れない。
しかし 内部被ばくについて語っているのか、外部被ばくに触れているのか、その仕分けがもう少し出来ていれば もっと良かったと思う。
放影研の理事長へのしっかりしたインタビューがあり、とても丁寧に取材している。
独自取材が随分盛り込まれているなと感心した。放影研は、何をやっているのか 分かりにくいところだ。今回のように、中の映像を見たのは初めてで、非常に貴重な資料になると思う。
福島の女性が 今 望んでいるのは、内部被ばく防止や子育てのために、具体的に《こうしましょう》と導いて貰うことではないか。そんな強い思いを感じた。
広島の被爆者団体や『内部被ばく問題研究会』などから大変多くの問合せがありました。
また TBSからは、今後も取材して欲しいと要請されています。9月の審議会では、テレビとラジオの秋の番組改編について、担当局長が紹介しました。
テレビは、夜の時間帯の番組が大幅に変わることや10月に放送する自社制作の5時間生放送番組などについて説明しました。
また ラジオは、夕方の情報バラエティ「レディオ・ワン」が、月曜から金曜までのベルト番組にパワーアップすることなどを紹介しました。