軍事利用である核兵器と 平和利用である原子力発電。番組は、この二つの核を重ね合わせるという難しいテーマを取り上げました。制作上 苦心したのは、被爆者の体験の重みを伝えることと福島の原発事故について考えることのバランスの取り方でした。
福島で暮らす被爆者が、核兵器と原発を一緒にしてはいけないと言っていた。
原発の恩恵を受けている実態もあり、悩んでいる様子を改めて感じた。番組に登場していた岡さんというお年寄りが 原発事故について「いっそ ボンといってくれた方が」と話していた。あれは、いつまでも放射線を出し続ける状況に対する気持ちだと思う。しかし生々しすぎてちょっと違和感があった。
当事者が、二つの核のはざまで揺れている微妙な雰囲気をよく表現していた。
制作者の意図がしっかり表われていた。福島の人が、原発と「共存せざるを得ない」という言い方をしていた。そこには生活や職業など様々な問題を抱えている。そういう事実を伝えることが非常に大事で勉強になった。
広島・長崎の被爆者が、原発問題にどう向き合ってきたのかを知りたいと思いました。
現地で声を聴くと、簡単に「脱原発」と割り切れる問題ではないと痛感しました。
今後は、福島で何が起きるのか。原発を巡る議論がどのように進むのか。
まずは、それを追うことです。健康への影響は、広島・長崎でも十数年経ってから出てきたため、継続して取材することが大事です。
今回の審議会では、テレビとラジオの「秋の番組新編成」について、委員の皆さんに説明しました。テレビは、「イブニングふぉー」と「ニュース6」のレギュラー番組について、出演者や内容をリニューアルすること。また 秋以降に放送する自社制作番組などについて紹介しました。
ラジオは、月曜夕方の情報番組「レディオ・ワン」が、平日のベルト番組になること。
そして チャリティ・ミュージックソンや駅伝中継など大型番組についても説明しました。