今回審議したのは、月曜日から金曜日まで放送しているテレビ番組「ニュース6」のシリーズ企画『ヒロシマ再考』。この企画は、5月に3回にわたって放送しました。
【制作担当の報道記者の説明】
今回の大震災や原発事故が、被爆地・広島に与えた意味をしっかり考えてみようと、5月12日から5日間、宮城と福島の被災地に入って取材しました。その内容を「ニュース6」の中で 3回に分けて放送しました。
【委員の方々からのご意見、ご提案】
- 被爆者の団体は、原発に対してチェック機能を果たしてこなかったというのは重い話だ。広島で発言するのは とても大事な事だと思う。
- このシリーズには、まだ続きがあるということだが、どのような報道計画を立てているのか。
- 全体として非常に力作で 感じるところは多かった。ただ、前・広島平和研究所長の浅井基文さんの意見だけで広島を総括されるのはどうなのかと思った。この方は、かなり特異な意見の持ち主だ。
- 放送時間が足りず表現し切れていない印象があり、非常にもったいないと感じた。
- 今日は3回シリーズをまとめて見ることが出来たので、それぞれの回の繋がりが、とてもよく分かった。しかし 1話ずつ見ると内容が伝わりにくいと思った。
- スタジオでアナウンサーが、「福島が元通りに戻ればいいですね」とコメントしたが、言語道断だ。そんな状況ではなく、丁寧さが足りない。
- 今回のような番組を広島から発信しているところに大変意味がある。被爆者であり被災者でもある方のひと言ひと言は、強いインパクトを持っている。今後も ぜひシリーズを続けて欲しい。
- 放送内容は、大学の授業の教材としても優れている。下手な講義を聴くよりはるかに勉強になる。
【制作担当の報道記者の応答】
このシリーズは最終的には、8月6日に放送する特別番組で原子力について考えようとしています。また、今回の『ヒロシマ再考』や原爆関連の取材をまとめたウェブ・サイトを立ち上げてはどうかと提案しています。
【その他】
審議会では、新しい放送法の施行を前に、「番組種別の公表制度」について種別基準を諮問しました。諮問の中でRCCは、法律 及び 日本民間放送連盟の方針に従って放送番組を6種類に区分し、半年ごとに審議会に報告することなどを説明して承認を得ました。