開催日: |
2008年11月25日 |
場 所: |
中国放送役員会議室 |
今回審議したのはテレビ番組「生きる、生きる 奇跡のマラソン人生 スタートライン」(10月12日放送)です。
マラソンが趣味の石原さんはジョギング中にバイクにはねられました。一時は命の危険にさらされながらも2週間後に意識が戻りましたが、重い後遺症が残りました。脳の損傷によって記憶が失われたり、感情のコントロールが出来なくなったりする病気「高次脳機能障害」です。懸命のリハビリによって運動機能は徐々に回復し、マラソン大会に出場出来るまでになりました。番組では、マラソンを通じて回復していく石原さんとそれを手助けする家族の姿を描いています。
この番組は民間放送教育協会加盟の33局で放送されました。
番組視聴後、委員の方々からは以下のご意見、ご要望をいただきました。
-
自分の父親が同様の病気で介護の経験をしているのでひとごとではないと思った。そういう意味ではよい番組だ。
- 走ることを支えている家族の力が回復させたと思う。一つの家族のあり方を石原さんの病気を通して感じさせる見応えのある番組だ。
- 家族の協力があったからスムーズにいったのだろう。ひとつの番組としてうまく構成されていて、
考えさせられるドキュメントだった。
- 番組で流れる長渕剛の曲が良かった。最後は違う歌が出てきたが、長渕剛で通したほうが良かったという気がする。
- 奥さんがわからない状態から、どうやって家族になっていったのかが気になるが、事故の前から
とてもいい家族だったのだろうというのがよくわかった。
- テレビ的な作り方として、例えば交通事故のデーターなどが出るが、この番組はそれがなく、夫婦の目の力に釘付けになって最後まで見れたのが良かった。
- 介護する人の苦労がもう少し出てもよかったかなと思う。
- 脳のどこを損傷したらどんな症状になるかを言ってもらえたらよかった。
担当プロデューサーは、ディレクターが毎日のように石原家に通い、家族のようになったから番組出来た。お父さんが主役だか、紛れもなくお母さんと家族も主役だという部分を表に出そうと心掛けた。番組の中で奥さんがハワイへ連れて行ってあげたいと言っていたが、12月のホノルルマラソンに行くことを決意された。ハワイロケもして60分番組を制作し、RCCで来年1月に放送することを伝えました。
委員長からは次回の番組では、脳とどう立ち向かっていくかを課題に制作してほしいと要望されました。
続いて、テレビ局長から、中国放送などTBS系列で全国放送しているテレビ番組「キミハ・ブレイク」の10月14日放送分で差別文言が放送された。制作したTBSに要請するとともに、RCCでも今後このようなことを引き起こさないように、人権問題への啓発と取り組みをさらに進めていくことを報告しました。
|