(於 中国放送会議室)
2006年12月19日
12月の番組審議会は、昨年の10月1日から本格的にスタートした地上デジタル放送用にRCCが制作したハイビジョンスペシャル「鞆の浦〜瀬戸内・出会いの港町」を審議しました。
ハイビジョンスペシャルは、TBS系列の中四国各局による共同制作番組で、それぞれの地域の風光明媚な場所をハイビジョンカメラで撮影、制作した作品です。
番組視聴後、委員の方々からは下記の御意見ご感想をいただきました。
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古い歴史と風光明媚な鞆の浦の紹介でしたが、細い路地を歩きながら撮影された映像は流れもスムーズで、素晴らしい風景を撮っているなと感心しました。私の知らない鞆の浦を、たくさん教えてもらった気がします。
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こういう番組では、タレントなどが賑やかにレポートして、うるさいなと思うことがありますが、この番組はナレーションと音楽だけの構成で、とても落ち着いて見ることができた。そういう意味では、好感が持てました。
建物とか行事など歴史的な説明が、もう少しあってもいいのかなと思いましたが、番組の流れを止めてしまうのであれば、これでいいのかなと思いました。
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30分番組では厳しいと思いますが、鞆の人たちが誇りに思っている場所として、対潮楼から見た弁天島とか仙酔島があります。そういう場所の紹介や地名の由来なども織り込んであれば、風光明媚さが、より一層引き立ったのではないかと思いました。
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訪ねてみたいが、どのように行けばいいのか分からない人のために地図など場所の説明が欲しかった。それにしても、長い歴史を守りながら生活をして行くのは大変だろうなと感じました。
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広島には、平和公園とか宮島、尾道だけではなく、鞆という観光資源があることを再発見しました。
敢えて言えば、題材が良いだけに、音と映像のカットがもう少しアートフルであれば、もっとよかったのではないかと思いました。
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風景と音で構成されている番組ですが、折角の風景をBGMが邪魔をするような感じの場面が何カ所かあった。
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映像の素材がいいので、どこから取り上げても、それほど大きな問題はないでしょうが、一つの完結した番組という点では、もう少し構成の仕方に工夫が要ったのではないか。そんな感じがします。
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同じ路線とまではいいませんが、NHKがやっていた「新日本紀行」の感じがしました。ちょっと渋すぎるというか侘び寂びが強すぎて、若い人には刺激が足りないかも知れません。しかし、地上デジタル放送に合わせた映像と音楽、その点に限って言えば、狙いやコンセプトがよく分かる番組だったと思います。
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