第509回中国放送番組審議会概要

(於 広島全日空ホテル)
2006年11月30日

JNN系列放送番組審議会近畿・中四国地区協議会が11月30日に広島で開催されました。
この協議会は、毎年近畿・中四国の系列7社がキー局であるTBSを迎え、各放送局の番組審議会が「ネット番組について」意見を出し合い、番組の質的向上を図る目的で開いているものです。
中国放送番組審議会委員もこの会議に出席し、RCC番組審議会として次のような意見を述べました。

  • 「水戸黄門」や「渡る世間は鬼ばかり」といった番組は、これだけ長く続くと、マンネリ化は避けられないが、勧善懲悪の定番としてあるいは家族愛を描いたホームドラマとして、皆が安心して気楽に見られるという意味で、まだ続けて欲しい番組です。また、自然を取り上げたドキュメンタリー番組「プラネット・ブルー」や「夢の扉」あるいは「情熱大陸」とか「世界遺産」といった番組は、TBSらしい良質の番組だと思います。


  • その一方で、他局も同様ですが、大人が見るに耐える番組が少ない。そろそろ視聴率だけではない、内容の濃い番組をゴールデンとかプライムの時間帯で放送していただきたい。
    芸能人とりわけお笑いタレントを起用しての安易な番組が多すぎるのではないか。芸以外のことをやらせて笑いをとるバラエティ番組は、見るに耐えないものが多い。イジメとしか思えない危険なことをやらせたり、言葉の暴力や食べ物を粗末にするシーンなど、子供たちに悪影響を及ぼしそうな番組が並んでいる。


  • この他、朝夕のワイド番組で、同じ映像素材を使って、犯罪ニュースを繰り返し放送しています。3人の子どもさんが亡くなった福岡の痛ましい車による事件から、ゴミ屋敷の話題まで、重大な事件から軽微なものまで繰り返し報道することが、どういう事態をもたらすのか考えて頂きたい。
    マスメディアの力は、極めて大きいものがあります。その人の生活全体を根こそぎ覆してしまうような報道を、おもしろおかしく繰り返しやっていいのでしょうか。
    自己責任だからという名の下に、マスメディアが罪と罰のうちの罰を与えるということになっていないか。若干の懸念を持っています。


  • スポーツはそれ自体が感動を与えるものだと思いますが、演出があまりにも過剰になり過ぎて、試合が始まるまでの時間が余りに長過ぎる。この傾向は、世界陸上やバレーボール、バスケットなどの中継に関しても言えることですが、特にボクシングの亀田選手の場合は、青少年への影響を考えると、いかがなものか。諸手を挙げて応援する気にはなれないと思います。


こうした意見に対して、TBSは今後の番組制作に出来るだけ活かして行きたいと思いますと応えました。

<文責 番組審議会事務局>

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