(於 中国放送役員会議室)
5月25日(火)に開催された中国放送番組審議会では、5月2日に放送したRCC制作の民教協番組「生きる×2〜まむし一品 生き生き食堂〜」を審議しました。
この番組は、総領町に住む定年退職したおばあちゃんが、人と出会える場所で何かしたいと食堂を始め、ガンを患ったおじいちゃんに手術後まむしを食べさせたら元気になった。そこで、皆さんにもまむしのパワーを分けてあげたいと、去年の夏まむしを使った一品料理をメニューに加えました。お店をやっているおばあちゃんの猪突猛進なガッツ、前向きな明るさ、そしておじいちゃんとの夫婦愛を描いた作品です。
番組視聴後、委員の方々から次のようなご意見ご感想をいただきました。
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(A委員)
久しぶりに、わざとらしくない広島弁を聴きました。素朴でユーモアがあって良かったなと思います。ナレーションの入り方、トーンも丁度良かったと思います。
ただ、あの店は大体どの辺りの位置にあるのかが分からない。行きたいと思う人もいると思います。町の全体図、ガイド的な地図を入れて欲しかった。
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(B委員)
タイトルだけを聞くと、朝からおどろおどろしい感じのする番組で、多少心配しましたが、軽く作られており、まむしの生態をもう少し見たいという感じがしたくらいです。あの元気のいいおばあちゃんを通じて、生きるということを前向きに発している感じがよく出ていたと思いました。
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(C委員)
押しつけがましくない教育番組だと感じました。広島弁がとても小気味良くて、悪い感じが全然しませんでした。夫婦としての歴史が二人の間にある訳ですが、おじいちゃんが退院するまでをじっくりと制作されている。付け焼き刃じゃなく、ずっと時間を追いながらじっくり制作したということが伝わってきたと思います。
作り事でない本来の人間の姿、段々とお互いが年をとっていく過程までも私たちに想像させる。また、このおばあちゃんがやっていることを通して、生きている実感をこちら側に伝えてくれるような場面もたくさんありました。
高齢者の生き方とか何とか堅苦しく言わなくても、こういうものを見ればみんな元気が出てくんじゃないかなという気がしました。
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(D委員)
非常に明るくて、69歳でもあんなに仕事ができるんだと感心して見ました。私も総領町へ行って、あのまむし料理を食べてみたという気持ちになりました。このように明るく楽しく見られる番組は、朝の5時半じゃなく昼間にやって欲しい。
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(E委員)
まむしを割いたりするシーンがグロテスクで、ちょっと気持ち悪かった。それ以外は、真面目な番組にしては結構楽しく見ることが出来ました。
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(F委員)
非常に好印象だったと思います。それは、おばあちゃんの素晴らしい人間性はもちろんですが、広島県の中山間地域が現在抱えている問題を、暗くならず上手にサラッと切り取っているからだと思います。周りの情景なども巧く取り入れながら、中身は色々考えさせられる番組だったと思います。総領町は、確か「過疎を逆手にとる会」の発祥の地の一つだったと記憶しています。町民の方々が必死になって、何か特産品を作ろうとしておられるのも伝わってきて、いろんな意味で見応えのある番組でした。
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(G委員)
ちょっと気になったところを言わせていただきます。
繰り返し伝えていくことが、高齢者に一番よく理解してもらえるので良しなのかと思いますが、私のテンポからすると、ちょっと退屈なところもありました。
また、映像として美しい場所がもう少し出てきても良かったのではないでしょうか。
もう一つは、高齢者の方々に老後を楽しく生きていただく時に、一人じゃ生きていけない。やはり地域というのがどうしても大切になってくるのではないのかと思うんです。
この番組では、残念ながら地域の人の声が拾えていなかった。私は、節分草祭りが好きで総領町にはよく行きますが、今年ご案内くださった時に、今年はとってもウリのお弁当があるとの情報を他の地域の人からもらったんです。ですから、あの弁当の陰に、地域の人の力が何かあったのじゃないか。もしあったとすれば、そこをもう少し拾ってあると良かったのではないかと感じました。
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(委員長)
非常にさわやかで、いい番組だったという印象を持ちました。なるほど皆さん方のご意見を聞いて、ああ、そうかなと。今日は、素直に「いい番組はいい番組だ」という感じがいたしました。ごく真っ当な生き方というものを、そのまま我々に素材として提供してもらえれば、それはとてもいい教育的な効果を持つのだということを、改めて感じました。
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出席委員
委員長 生和秀敏 副委員長 三好久美子
委員 野村純孝 上田みどり 久笠信雄 山坂淑子
青木暢之 岡本彰
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