第482回中国放送番組審議会の審議の概要

(於 中国放送役員会議室)

 3月23日(火)に開催された中国放送番組審議会では、中国放送番組基準の改正、春の番組編成、そして番組審議が行われました。
 番組基準の改正については、日本民間放送連盟放送基準審議会が行う放送基準の見直しに伴い、報道の目的の明確化、児童・青少年へのさらなる配慮を狙いとした性表現に関する規定の整備、健康志向の高まりに伴い増加しつつある健康情報番組やショッピング番組の留意事項の具体化、そして消費者金融CMの適正化など条文の新設を含めて規定を整備することになり番組審議会に諮問、諮問案通り施行してくださいとの答申を得ました。
 続いて、ラジオ・テレビの春編成について説明しました。
 ラジオは、昨年の冬に行った聴取率調査で過去最高値の週平均3.5%、平日平均3.9%を記録しました。3.9%は、占拠率でみますとラジオを聞いている方の52%が私どものラジオを聞いていただいていることになります。また、先日3月21日に開催しましたイベント「ラジオ祭り」は、2万8500人のリスナーの皆さんに集まっていただき大盛況でした。改編については、上期はプロ野球ナイターの編成で改編率30%になります。その他の番組については、好調なレーティングですので、引続き支持をいただきながら番組作りをして参りますと報告しました。
また、メディアリテラシーに取り組み、「保田隆とハートビートラジオ」という番組の中で、高校生達が制作した番組を放送します。メディアリテラシーの第一段階として、いい番組になればと思っております。
 テレビついては、今回最も力を入れていますのが朝情報ワイド「ウォッチ」で、木曜日と金曜日7時25分ごろから8時22分まで広島から生放送します。タイトルは「木金ウォッチひろしま」で、ニュース、スポーツ、天気予報、交通情報をはじめ広島の情報を中心に伝えていきます。その他、「KEN-JIN」をバージョンアップした形で金曜日の24時40分から「KEN―JIN DX」を放送します。また、夕方の「中村克洋のごじテレ」、深夜の「壺」、土曜日の夕方の「Eタウン」など4月以降も広島で最も多くの自社制作番組を作っていきます。自社制作比率は、レギュラーベースで17.9%、ナイター等の単発を含め、20%という数字になります。
 ネット番組は、11時半から13時まで放送していた「ベストタイム」に変えて、11時半から12時がニュース枠。12時から13時をバラエティ枠という形で2つの枠に変えての編成になります。
 ゴールデンタイムは、「水戸黄門」と「渡る世間は鬼ばかり」という強力なドラマが戻ってきます。それに加えて、水曜21時から「水曜プレミア」という2時間番組を編成します。木曜22時の「新しい風」は、代議士の妻をテーマにしたドラマです。金曜22時には「ホームドラマ」。日曜21時がラブストーリーのドラマ「オレンジデイズ」。土曜日の朝、9時30分から2時間15分という枠でTBS朝の情報番組「王様のブランチ」という番組が登場します。
 4月からプロ野球ナイターがスタートします。今シーズンのナイター放送数は、広島戦で21試合です。内訳は巨人戦が4試合、巨人戦以外が17試合と在広局で最多です。
 また、5月には、東京でバレーボールのアテネオリンピック世界最終予選がおこなわれます。TBSとCXの2局が合同で中継しますがTBSは7試合放送しますなど報告・了承されました。
 引き続き番組審議に入り、1月に放映された「新朝鮮通信使 瀬戸内海を行く〜」を視聴しました。
この番組は、RCCと韓国・大邱文化放送が来年度で友好提携締結10周年を迎えることから、共同制作したものです。テーマとしては、日本と朝鮮半島の友好の絆を築き上げた朝鮮通信使、また韓国では殆ど紹介されたことのない瀬戸内海を取り上げました。韓国人のレポーター2人が瀬戸内海の旅をする設定で大邱文化放送のスタッフが制作しました。この取り組みが評価され、広島国際文化財団の国際交流奨励賞を受賞しました。
番組視聴後、委員の方々からは以下のようなご意見ご感想を頂きました。

  • (A委員)
    韓国向けの瀬戸内海、広島の紹介番組ということで見させていただければ、コンパクトにまとまっていたのではないか。前半部分だけですから、通信使というテーマとは若干ズレがあったと思いますが、それは仕方ないかなと思います。
    ただ大きな意味で言うと、東アジアとの交流と言いますか、RCCは、確か四川省でしたか交流もやっておられますし、これからの広島の観光振興も含めて地域振興を考えた場合に、こういう交流というのは進めていただきたいと思います。


  • (B委員)
    下蒲刈島ですか。ここでの朝鮮通信使の足跡を掘り起こしていましたが、私は広島出身じゃないものですから、非常に興味を覚えました。あとは残念ながら、広島の人なら誰でも知っていることばかりでした。韓国の人を対象にということなので、これでいいのかも知れませんが、何を狙いにしていらっしゃるのかということが、もう一つ分からなかったというのが率直な意見です。


  • (C委員)
    瀬戸内海の各地を韓国の方々に、特に大邱の方々に紹介する番組ということになるのでしょうか。そうであるならば、アジア地域から広島へ人を呼び込むような形の魅力を、もう少し大きく捉えながら紹介して欲しいと思いました。何か食べるところばかりが多かった。そんな感じがしました。


  • (D委員)
    第2部を見なかったので全体的に分かりませんが、これを見て韓国の人がどういう反応をしたのか、そちらの方が気になりました。広島を取材して、このくらいしか紹介する所がないのかなあという気が逆にしたわけです。 


  • (E委員)
    RCCが広島応援番組としてアシストし、韓国の方にいい印象で伝わっているのであれば、メディアを通じた素晴らしい交流をされたのじゃないかなと思います。番組の内容云々以前に、その取り組みが良かったかなと思います。
    この番組のテーマは朝鮮通信使ということですので、朝鮮通信使プラス日本、広島のことを1時間ほどに巧くまとめていただければ、非常に良かったのではないか。


  • (F委員)
     私はたまたま去年、朝鮮通信使の行列を初めて見ました。太鼓を叩きながら、大人に混じって多くの子供さん達が行列していました。そのシーンが出るのかなと思って見ましたが、出なかったので非常に残念でした。朝鮮通信使の行列が日本で大切な行事として行われている。これを韓国の方々に見てもらえば、歴史も含めて相互理解に繋がると思います。


  • (G委員)
    韓国のレポーターお二人の軽さが、心地よい軽さだったなというのが印象に残りました。日本人がやるとドタバタしてうるさい軽さになってしまいがちなんですが、結構、お行儀のいい軽さで受け入れられる軽さだったかなというふうに思っています。どちらにしても、これからのRCCの番組づくりの中に生かしていただきたい点が見つかりましたので、ぜひ朝鮮通信使に関しては、きちんとした番組を一つ作っていただきたいのと、お行儀の良い軽さを見習っていただきたいと感じました。


  • (H委員)
    この番組はできれば大邱MBCで番組審議されたらと思います。決して皮肉ではなくて。ここで見ると、残念ながら何も感じるところがありませんでした。
    大邱との協調関係の中で番組制作をされるにあたって、もう少し共同企画が交流につながるように放送局としてお考えをいただいて、言葉の問題であったり、文化交流も含めてやっていかれたらいいんじゃないかなと思います。


出席委員
生和秀敏 久保田文也 三好久美子 野村純孝 
上田みどり 奥原祥司 青木暢之 岡本彰 黒木義昭

以  上

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