第462回中国放送番組審議会の審議の概要

(於 中国放送役員会議室)

第462回中国放送番組審議会は、4月23日午後3時から開かれました。
今回は番組審議に加えて、いわゆるメディア規制3法案についての見解を伺いました。 審議に入る前に、4月7日に行われた京都府知事選挙のRCC誤速報について事実関係を説明、部門長が部員の教育、指導を徹底することで再発防止を図ると報告しました。
続いて、4月8日から再スタートを切った夕方の情報番組「中村克洋のごじテレ。」の審議を行いました。番組視聴後、委員の方々から以下の御意見ご感想を頂きました。

  • 全体としては楽しく見せてもらったが、今回中村氏人気に頼る形で起用したのなら、中村キャスターがもっと前面に出て喋らなくては意味がない。食の部分、とにかく食べることばかりが出てくる感じだ。全体の流れ、構成をどういう風に考えるのか、整理する必要がある。
  • 盛り沢山だなと思うが焦点が何なのか伺えなかった。楽屋話が多すぎて、番組としての安定感というか落ち着きがない。メインの中村キャスターが表にでるべきで、これでは沈んでいる気がする。
  • 親子団欒のムードを狙ってのキャスティングかと思うが、空周りして騒がしすぎると感じた。女性アナの笑い声にしても、無理して盛り上げようと殊更笑っている気がする。男性アナのシャベリにしても「しつこい」、もう少しメインパーソナリティーの落ち着いた味を出した方が良いのではないか。視聴者の方を向いていないというか、語りかけるところがなく、画面の向こう側で仲間内の話しをして盛り上がってやっているだけかなという印象だ。男性アナのニュースだけ安心して聴けた。
  • 以前の男性二人と違って、女性が入ったのは良い。でも中村氏と女性アシスタントだけなら良いが、画面に登場する人間が多すぎる。無理してハシャギ過ぎてる感じで番組として面白くない。中村キャスターは、抱いていたイメージとのギャップが大きすぎる。NHK時代のように落ち着いて進めたほうが良いと思う。ちょっと軽すぎるのでは・・・
  • 以前の番組に較べると明るい、中村さんは絵になる人だと思う。作り笑顔ではない、本当の笑顔で話している時に、周りがどうして盗るの!言葉を重ねるの!中村キャスターが生かされていない。うるさいな!周りは、もっと聴きなさいと言いたい。裏話が多すぎるとの指摘があったが、自然体が出る良さがあれば良いと思う。でも良くなかった。若い人達の言葉使い、笑い方、お喋りの仕方など、人として物足りない、自然体として良いと評価されるにはあるレベルに達していないと無理である。台本で作られたお喋りと、その人が地で話すお喋りとのギャップが大きすぎる。このギャップを埋めるにはどうしたらいいのか、もう少し人格を含め番組自体もテーマを練っておく必要がある。1時間じっくり見させて頂きましたが、メリハリがないなと感じた。静かに見せるパート、楽しく見せるパートと巧くバランスをとって構成して欲しい。中村キャスターの喋りは耳に心地よい。でもうるさく聞こえるのは何故なのか考えて欲しい。とにかく中村キャスターが生かされていない。
  • これじゃ視聴率が上がらないかなと感じた。週刊パパたいむを毎日やりたいのか。ニュースや情報を入れこんだワイド番組をやりたいのか、もうひとつピンと来ない。 何が番組のメインなのか、何を伝えたいのか伝わってこない。
  • 組み合わせは変わったが、構成そのものは「ごじごじテレビ」と変わっていない。 個人的には、青山アナは個性があるし、宗像アナはスマートだし、和佐アナは特色のある声をしている。中村キャスターは総合的には良いのだろうが、インパクトと言うか個性が無いように思う。
  • この番組の狙いからすると、中村克洋氏のパーソナリティーがどれくらい出せるかだと思いますが、出ていないということになる。その原因は、色々あるのでしょうが他のアナウンサーが騒ぎすぎているとか内向きの会話が多すぎるということでしょうか。メリハリがないとか食の話題が多すぎるという意見がありましたが、視聴者は情報が欲しいのです。それも番組を見て、何か得をしたとか賢くなったと感じさせるような情報、それがどうなのでしょうか。その辺りを考えて制作したら如何でしょうか。

次に、いわゆるメディア規制3法案に対する見解を伺いました。
  • 3法案が出てきたのには、背景がある訳で、その辺りはメディア側にも責任がある。いわゆる過熱取材の問題で限度を超えた取材も見受けられる。但し、だからと言って法律で規制する問題でもない。限度の問題であり各マスコミがしっかりと自主的にルールを確立する必要がある。
  • 公の仕事に就いている公務員や政治家にプライバシーはない。また、公の仕事に過熱取材もない、これは徹底的にやるべきだが、その家族にはプライバシーがある。従って過熱取材になる。ここはしっかりと区別をしなくていけない。確かに、読者や視聴者から見て、ちょっと眉をしかめるような取材の現象が見られた時にマスコミはやり過ぎではないかと思う。ただし、取材が悪いみたいな反省をされてしまうと問題だ。国民の知る権利や表現の自由は民主主義の原点だ。過熱取材という現象を巧く利用して3法案に繋げようとする。本来、保障されるべき我々の知る権利まで抑えようという意図が感じられる。
  • 個人情報保護法案をはじめとする3法案について、マスコミが懸念するのは、当然だと思います。規制をかけることによって、取材の実効をあげる事ができなくなる。また、萎縮効果によりキチンとした取材ができなくなるのではないかとの思いを報道関係者が抱くのも当然でしょう。ただし、このような事態を招いたマスメディア側は重大な反省をしなくてはならない。マスメディアによる報道被害は、近年かなり重要な問題になっていることは間違いないと思う。放送局や新聞社、雑誌社などマスメディアにも種々あるが深刻なのは週刊誌だ。放送局は最もまともな対応をしていると思うが、ロス疑惑問題以降さまざまな損・ 害賠償請求を起こされ、殆ど放送局側が敗訴している。BROやBRCの受付件数が増えている。つまり、マスメディアが与える被害が増加しているということ。放送は第4の権力とも言われているが、正にその通りでその権力は統制されない。もっとも、統制されないから意味がある訳だが、難しい問題を孕んでいることを放送局側も認識して貰いたい。RCCには、民間放送局の放送基準と言うものがある。放送基準を重視して放送していれば恐らく問題は発生しないだろう
  • 民間放送局は営利企業ではあるが、最終的な目的はこの国の民主的過程を守る、あるいは新しい文化を創造する。単に安定した社会ではなく、そこに面白い社会を作っていく、RCCの自由な放送は、維持されなければならない。3法案が、まずい動きになれば声を大にしてRCCを守っていただきたい。これは番組審議会委員としての想いです。

その他、この1ヶ月間の放送に関して
  • 気に入らない番組が、この2週間連続して放送された。フードバトルという番組だ。 昭和20年代生まれとしては、機嫌が悪くなる。世界の至る所で飢えた人達が大勢いる中でこのような番組を見せられると不愉快になる。是非TBSへも伝えて欲しい。

などの御意見・ご感想を頂きました。
出席委員(敬称略)
委員長
上田良文
 
委  員
三好久美子
野村 純孝

久笠 信雄
上田みどり

清水 恵
山坂 淑子

丸本たかし
青木 暢之

以  上

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