第456回中国放送番組審議会の審議の概要

(中国放送役員会議室)

第456回中国放送番組審議会は、10月26日(金)午後3時から開かれ、10月番組改編に伴い新たにスタートした夕方ワイド番組と、ネット番組全般について審議しました。

まず、10月1日から始まった「ごじごじテレビ」の番組コンセプトについて、杜師プロデューサーから地域応援放送局として地元に密着した生活情報を提供すること、司会は同期入社の男性アナ二人を起用して他局との差別化を図ること、そして視聴者は、これまでより若い30歳から40歳代の主婦層をターゲットにした番組作りをしたいとの説明を受けた後、番組を視聴しました。

審議委員の方々からは、
  • 内容は、料理とファッションでもう少し工夫が欲しい。ランキング発表のコーナーは順位の客観性がハッキリしない。欲しい情報が入っていないので余り見たい番組とは思わない。
    男性二人の司会については、声の似たのが二人、役割分担も無くズルズルと番組が進んでいる感じがした。漫才でもボケとツッコミがあるように二人を活かす使い方が欲しい。
    オープニングからエプロンがけで登場するから、料理を作るのかと思ったら「いただきます」だけだった。何なんだと思ってしまう。
  • 若い主婦がターゲットと言うことだが、若い人は見ないんじゃないですか?内容的にもいつもと同じ番組だなという感じで退屈、フレッシュなイメージもしない。バックから聞こえてくるスタッフの笑い声は良い感じがしない。
  • バラエティーなのか料理番組なのか?どこの局も同じ内容で興味が持てない。料理コーナーでポトフ料理を紹介していたが、何故ポトフなのかの説明がない。 店のチラシのコーナーも、もっといろいろと沢山ある筈、どのような基準で取上げているのか?スポンサー関係か何かあるのではと思ってしまう。 内容的には、もっと広島のニュースを織り込みながら作ることが出来ないのでしょうか?
  • 番組の生命線は、内容だ。この時間帯!視聴者はじっくり見ている訳ではない。テンポの良さが求められる。一つのものを短く切って、内容のあるものを繰り出していく必要がある。二人のトークにしても、相方の言葉にあーそうですねだけではいけない。最近の主婦層は、テロとか政治だとかイチロウなどニュースに対して高い関心を持っている。二人の司会者がそのような視聴者にどう接近していくか、勉強が必要だ。
  • ファッションにグルメ!テンポもあったし良かったのではないか。リポーターが美味しそうに食べていて、つい私も食べたくなった。言葉の使い方で、ミセスとミスを区別する必要があるんでしょうか?最近は特に敏感になっているので使わないようにして欲しい。
  • 他局と殆ど同じ構成だが仕方がないのかなー。それから料理ってそんなにニーズがあるのでしょうか?いずれにしても、企画が勝負!今後に期待したい。
    司会の二人は、脂ぎった中年よりは良いのではないかと思うが、一本調子なのが気になる。二人が仲良く話しをするのではなく、視聴者に語り掛ける感じが出ればもっと良くなるのではないか。スタジオのセットは、開放感を出そうとしているのだろうが寒々しい印象を受ける。
  • 発展途上の番組といった感じがする。セットの色も見え難いですね。チラシの紹介コーナーは、発想としては面白いが薄い内容になっている。取材をキッチリしないとパーソナリティも出ないし何も情報がなく終わってしまう。
  • 生放送であると言うことが重要なのであって、スタジオとか店の中だけで作るのではなく、外の音とか景色とかを入れ込み、或いは外と掛け合うなど、「ここに生活がある」と感じさせる作り方をして欲しい。
  • 司会の二人は微妙な年齢で30歳というのは、見習期間を終わって一応技術を身に付けた年齢です。まだ自分を出せる年齢ではない。30代後半になって、ようやく内容を伴って来る。視聴者は、ある意味では司会者の判断を求めながら見ているが、それが伝わってこない。
    味の表現の仕方が、いつも美味しいと言う言葉と、顔の表現だけとは如何にも稚拙だ。もう少し言葉で相応しい表現を勉強してほしい。それから何か紹介する場合「東京で流行っている」というのは止めて欲しい。自分の価値判断で取上げる姿勢が必要なのではないか。

*ネット番組全般と10月改編について
  • 「ここが変だよ日本人」について
    初めの頃は面白いと思ったが、最近整形だとかデブ、霊などといったテーマが取上げられ、ただ罵り合っているだけの番組でだんだん内容が悪くなってきて見るのが嫌になってきた。
  • 「世界ウルルン滞在記」について
    この番組は、とにかく泣かせよう々の意図が見え々だ。しかも秘境でしか成り立たない。
    今の日本の状況は、秘境の地に行くことが求められているとは思わない。家庭では、自分の子供と巧く行かず悩んでいる親も多い。「国内滞在記」を制作したらどうか?
  • 「ニュース」について
    アメリカ同時多発テロのニュースでアメリカサイドの映像が必然的に多くなるが、ショッキングな映像を繰り返し放送すると視聴者のバランス感覚を失わせる。
    もっと、アフガニスタン・タリバンサイドの映像をとる努力が必要ではないか。
    テロ=悪だが、テロと貧困に代表される根本的問題はしっかりと分けて伝えなければいけないしそこを押さえた放送をしなくてはいけない。
  • 「日本語の乱れ」について
    美しく正しい日本語を話すことも、放送局の一つの役割だと思いますが、最近のバラエティー番組での言葉の乱れはひどいのではないか、すぐに若者達に広がっていくので気をつけて欲しい。
等のご意見感想をいただきました。


出席委員(敬称略)
委員長
上田 良文
 
副委員長
久保田文也
 
委  員
安藤 欣賢
田坂 貢二

大塩  俊
山坂 淑子

上田みどり
丸本たかし

以  上

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